家売却は、査定による収入金額と譲渡に係る費用、課税される税金をバランスよく考慮して判断し、損をする事が無いようにしましょう。
特に税金面では、様々な特例を活用し、より多く節税できる制度を検討する事も大切です。
例えば、家売却によって新しい家を購入した場合、特定の居住用財産に係る買換えの特例や譲渡損失の損益通算および繰越控除の特例を適用する事ができます。
前者は、売却時の居住期間と所有期間が10年以上で、売却額が1億円以下であるなど一定の要件を満たす場合に、売却に係る利益(譲渡所得)に対する課税を将来へ繰り延べる制度を言います。
後者は、査定された収入額から家の取得費や譲渡費用を差し引いた際に譲渡損失が発生した場合に、その損失額を給与所得や事業所得といった他の所得と相殺して所得を減額し節税を図る制度を言います。
これらの制度は、前者が売却資産より買換え資産の方が高額であるなど条件が厳しくなるのに対し、後者は売却によって譲渡損失が発生すれば適用できる点が魅力と言えます。
特に、給与所得や事業所得など継続して他の所得が発生する見込みがある場合では、譲渡損失で所得を圧縮するため、損失が全くデメリットにならない点が最大のメリットであり、それは家売却で損失が発生するからと売却をためらう必要が無くなる事を意味します。
このように税金面では様々な特例が整備されていますし、利益が出ても損失が出ても有利に働くケースがありますので、家売却の際は必ずチェックするようにしましょう。